胸郭出口症候群は、首や肩、腕にある神経や血管が圧迫されることで発生します。具体的な原因は以下の通りです。

不適切な姿勢

• 前かがみの姿勢: 長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用による前かがみの姿勢が原因になります。この姿勢が続くことで、肩や首の筋肉が硬くなり、神経や血管が圧迫されます。

• 肩をすくめる姿勢: 肩をすくめた状態で長時間作業を続けると、肩周りの筋肉に負担がかかり、胸郭出口部で神経や血管が圧迫されます。

筋肉の緊張や肥大

• 筋肉の過緊張: 筋肉が過度に緊張していると、神経や血管が圧迫されやすくなります。特に、斜角筋や小胸筋などの首や肩の筋肉が緊張している場合にリスクが高まります。

• 筋肉の肥大: トレーニングや仕事で特定の筋肉が過度に発達すると、その周囲の神経や血管が圧迫されやすくなります。特に、ウエイトトレーニングや筋力トレーニングを行っている人に多いです。

骨格の異常

• 頚肋（けいろく）: 一部の人には、通常の人にはない余分な肋骨（頚肋）が存在し、これが神経や血管を圧迫する原因になります。

• 鎖骨の形状や位置の異常: 鎖骨が通常の位置や形状からずれていると、胸郭出口部で神経や血管が圧迫されやすくなります。

• 外傷による骨の変形: 過去の事故や怪我による骨の変形が、胸郭出口症候群の原因となることがあります。

その他の要因

• リュックサックや重い荷物: リュックサックや重い荷物を頻繁に持つことで、肩や首に負担がかかり、胸郭出口部で神経や血管が圧迫されることがあります。

• 肥満や妊娠: 体重が増加すると、それだけで肩や首にかかる負担が増え、神経や血管が圧迫されるリスクが高まります。

これらの要因が組み合わさることで、胸郭出口症候群が発症しやすくなります。早期に原因を特定し、適切な対処をすることが重要です。

胸郭出口症候群が改善しない、または悪化する理由は以下の点が考えられます。

十分な休息が取れていない

• 仕事や日常生活で無理を続ける。

• 適切な休養やストレッチを怠る。

不適切な治療方法

• 自己流の治療で症状が悪化。

• 専門的な治療を受けない。

日常生活での不注意

• 悪い姿勢や動作を続ける。

• 適切なサポートを受けない。

筋力不足と柔軟性の欠如

• 筋肉の弱さや硬さ。

• ストレッチやエクササイズを行わない。

胸郭出口症候群の治療方法には、以下のようなものがあります：

安静と休養

• 痛みがある間は安静を保つ。

• 適度な休養を取る。

ストレッチとエクササイズ

• 筋肉をリラックスさせるストレッチ。

• 適切なエクササイズで筋力を強化。

マッサージと物理療法

• マッサージで筋肉をほぐす。

• 温熱療法や電気療法などの物理療法。

サポーターや装具の使用

• 肩や腕をサポートする装具を使用。

• 圧迫を軽減するためのサポーター。

専門的な治療

• 整骨院やリハビリテーションでの専門的な治療。

• 鍼灸やカイロプラクティックなどの代替療法。

胸郭出口症候群の治癒期間は個人差がありますが、一般的には数週間から数ヶ月かかります。早期に治療を開始し、適切なケアを行うことで、治療期間を短縮することが可能です。しかし、症状が重い場合や、治療を怠ると治癒に時間がかかることがあります。

胸郭出口症候群が起きてしまっている原因、日常生活、仕事環境などのお話をしっかりと伺い、状態の悪くなっている部分をはじめ全体状態をチェックしていきます。
お身体の状態を把握した上で、どこをどのようにアプローチしていくのが良いかをお示しして、状況に応じて痛みが出ている箇所、患部の周囲、膝、股関節、骨盤、上半身などに対して施術をおこなってまいります。

胸郭出口症候群でお悩みの方は一度当院へお越しください。